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やまだの侃侃諤諤やまだ、今日の一言 ∋ やまだ、2006年4月30日の一言 -- 卓球ラケットの接着剤に関するルール
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卓球ラケットの接着剤に関するルール

2006年4月30日(日) 10:51:18

卓球の世界選手権が、連日テレビで放送されております。そういう時期にこのようなことを書くと卓球人気に水を差すことになるのかもしれませんが、世界選手権でラケットに違反があったということで、簡単な説明をします。

卓球のラケットにラバーと呼ばれる、ゴム層とスポンジ層をくっつけたものが貼ってあります。

このときに、スポンジ層がラケットにくっついているのはご存知かもしれません。さて、このスポンジ層にシンナーを塗るとスポンジが膨張するのです。(科学的な原理は知りません。ゴム層は相対的に小さい状態。)そうやってスポンジを膨張させた状態でラケットに貼ると、ゴム層は伸ばされてくっつけられることになり、ゴムの表面の張力が大きくなります。これによって同じラケットの振り方をしても、早いボールを打つことができます。

”シンナー”を使うということは、"シンナー中毒"も一時期話題になりましたし、シンナーは麻薬と同じような作用があります。イメージがよくないということで、一時期禁止されていたものが、また使ってもよいことになっています。今でも、使っていいのは許可された種類の有機溶剤のみで、さらに、許可された製品しか使ってはいけないことになっています。一般に売っている有機溶剤の大半のものは使ってはいけないことになっていました。ドイツのブレーメンで開かれている世界選手権でラケットの接着剤に違反があって、失格になった選手がいました。この選手はおそらくこの有機溶剤の種類や濃度のルールに抵触したと思われます。(有機溶剤の使用は2007年にはまた禁止されることになっています。その後は何で代用するのか、気になるところです。)これらの接着剤(スピードグルーといいます)を使うと、カーンとかキーンという高校野球の打球音のような金属音に近い音が出ます。こういう音が聞こえたら、スピードグルーを使っていると思ってほぼ間違いありません。

ここから先は、化学的にはなぜかさっぱり知りませんが、面白いことです。シンナーと一口に言っても、様々有機溶剤があります。実は、使う有機溶剤の種類によってボールがラケットにあたったときの挙動が大いに異なるのです。だから、有機溶剤を使っている人はどの種類の有機溶剤を使うかが非常に重要です。また、このチョイスによって卓球のやり方がだいぶ変わってくるのです。記憶はあいまいですが、ベンジンは落ちるとか、トルエンはほぼ落ちないとか、そういうことが本当にあるのです。落ちるという表現は、スピードグルーを使わなかった場合に比べ、同じラケットの振り方をした場合に、ラケットからボールが離れたときの飛び出し仰角が小さくなるということです。自分が思っているよりも、下に向かってとんでいくのです。

卓球には試合前に相手のラケットを見せてもらうというルールがあるのですが、そのときに相手のラケットのにおいを嗅げば、ラケットの振り方に対してどういうボールがとんでくるかが大体わかる、ということもありました。

僕が卓球をやっていたことにも、ベンジンやトルエンといった有機溶剤は禁止されていましたが、高校時代にはけっこう使っている人がいました。安いからです。というよりも、公認の接着剤が高すぎるのです。そろそろ使用禁止になるのだから、もうこういうことを公表しても怒られないでしょう。

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